2007年3月10日

秒速5センチメートル

気の利いた文章で書けないのでファンの人を怒らせたらごめんなさい、と先に謝っておきます。

個人的感想ですが「雲のむこう、約束の場所」より面白かったと思います。
「雲の向こう~」みたいな長さで綺麗な風景を見させられ続けると眠くなるというか。
今回のように3本の短編をまとめてみた、という見せ方がとても心地よかったです。

「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」、一番好きなのは第二話の「コスモナウト」です。時が流れて数年後の第三話の時、花苗はどんな人生を歩んでいるのかとても気になりますね。快活なままなのか、それとも少しずつ大人になっているのか・・・とても単純ですけど、そういうところも観たい。

基本は貴樹と明里の物語ですから、第一話と第三話だけである程度話が繋がると思います。
だけど、第二話で送ろうと思うのに送らないままのメールという描写などを見ていると初恋が淡くて、それでもこれが永遠に続くと思っていたものがどうしてこう離れていくのだろう、という一種の空しさを貴樹が抱えていたのかな、とも思います。

貴樹が臆病なのが悪いんじゃないか、この話。と、書いてる人もいますけどなんというか、こういう気持ちが凄くわかるからそう簡単に決め付けたくなかったです。

以下、ネタバレを含むので文字反転。

結末がハッピーエンドではない、ということがこの映画をどう捉えるかの評価につながると思います。だけど、初恋は初恋であって、それが続かなければ歩き続けている限り変わっていくことも当然あるわけで、貴樹だけが亡霊のように引きずってしまっていたのでは、というのが素直な感想です。
自分としては凄くわかる気持ちなんですけどね・・・だけど、映画を観終わってちくりと胸が痛むというのは人によっては凄くがっかりしてしまうのかもしれません。

個人的には貴樹と同じで臆病で初恋じゃないけどもう駄目なんだろうな、という恋をしてきたから気持ちはわかるんですけどね。(一部現在進行形なんですけど。。。)
それが、「心の弾力がなくなっていった」という貴樹の台詞に合致していくのですけど。

綺麗な映像に目を奪われて、それに主題歌がとても心地よく胸に響く、それが大きいです。
サントラ早く欲しいなぁ。

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